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少年野球をやっている息子に「野球はなんで声を出さないといけないの?」って聞かれました。
急に聞かれたので困ってしまい、「野球は元気よくやるスポーツだからだよ!」と答えましたが答えになっていませんよね・・・。
野球に詳しい方、教えていただけないでしょうか?
今回は、こんな疑問にお答えいたします。
この記事を書く自分は、野球歴30年以上です。
高校時代には、甲子園にも出場しました。
親となってからは、少年野球のコーチを5年以上務めています。
実は、少年野球をやっている子で、野球に声が必要な理由を知らない子が非常に多いです。
なぜなら、少年野球で教えてもらわないことが多いから。
野球経験がない親御さんも分からな人が多いですよね。
でも、子供が不思議に思うのも分かりますよね。
この記事では、野球に声が必要な理由を解説します。
この記事を読めば、子供達が「意味のある声」を出せるようになり、野球選手として成長します。
少年野球で声を出す理由
- 野球は「声」で勝敗が決まることがある
- 意味のある声とは次のプレーを予測した声
- 相手チームを野次るのは時代遅れ
- プレー中の声は大きく、短く
- 試合前のアップ中の声でチームが強いか弱いか分かる
声は野球にとって必要不可欠です。
しかし、声の出し方についてまで教えてくれる少年野球チームは少ないでしょう。
チームによって指導力の差は大きいのが現実です。
なぜ、野球には声が必要?
- 野球に声が必要な理由
- 次のプレーを予測して事前準備する
野球は瞬時の判断力が重要
チームワークが重要
怪我を防止する
声が必要な理由は様々です。
すべてに共通していることは「勝つために必要」であること。
目的をもった意味のある声が必要です。
次のプレーを予測して事前準備する
- 守備位置
- 打球の方向
- 打球の種類
- グラウンドの状態
- 相手チームの作戦
このような項目について声を掛け合うと事前に準備することができます。
- 守備位置
- ① 外野前!
2アウト2塁の1点取られたら負けの場面で、1ヒットで2塁ランナーをホームに返さないために外野手の 守備位置を前にする
② 3塁線注意ね!
長打を警戒する時にサードへ3塁線を抜かれないように事前準備させる
③ ライト前あるよ!
右バッターで振り遅れがありそうな時にライト前のポテンヒットを警戒しライトの守備位置を前にする
- 打球の方向
- ① このバッター引っ張りだよ!
強打者で引っ張ることが予想される時に掛ける声
② 振り遅れあるよ!
振り遅れが予想される時に逆方向のポジションの選手へ掛ける声
③ このバッター流し打ち上手いよ!
流し打ちが上手いバッターが狙ってそうな場面で掛ける声
- 打球の種類
- ① ボテボテあるよ!
バッターが振り遅れ、当りそこないの打球がありそうな時に掛ける声
② フライボール声ね!
風が強い日にフライが流れそうな場合に掛ける声
③ ライナーはランナーうくよ!
ランナーが複数いる場合に掛ける声
(ライナーの際、後ろのランナーが飛び出してしまうことは多い。「うく」というのは「飛び出る」という意味)
- グラウンドの状態
- ① 打球しぬよ
雨でグラウンドの状態が悪く、打球の勢いがなくなる場合に掛ける声
② 打球跳ねるから注意ね
グランドが固く、打球が高く跳ねそうな時に掛ける声
③ ボール滑るからね、ワンバンOK
雨でグラウンドの状態が悪く、ファーストへの送球が滑りそうな時にかける声
- 相手チームの作戦
- ① ランナー逃げるよ
ランナーが盗塁をしそうな時に掛ける声
(「逃げる」というのは「走る」という意味)
② サード前あるよ
セーフティバントがありそうな時に掛ける声
③ 次、あるよ!
盗塁、エンドラン、スクイズなど相手チームが動いてきそうなカウントの時に掛ける声
野球は瞬時の判断力が重要
野球は攻撃も守備も瞬時の判断が大切です。
ボールを持って動いている選手だけが判断するのではありません。
周りが判断して伝えることが大切です。
ベンチからの声も大切です。
試合に出ている9人だけでやるものではありません。
ベンチ入りの選手、ランナーコーチも含めて全員でやるスポーツです。
チーム全体で共通認識を持ち、試合中に声を掛けることが大切です。
- 左中間に飛んだフライをセンターが捕るべきか、レフトが捕るべきかを指示する
- ランナー1塁で左中間を抜けた打球に対して、ホームに投げるべきかサードへ投げるべきかを指示する
- ランナー2塁でセンター前ヒット、ホームに突っ込むべきか3塁で止まるべきかを指示する
上記のようなケースでは、プレーヤーは落ち着いて状況を見ることができません。
周りの声を頼りにプレーすることが多いです。
プレーヤーにはっきり、確実に届く声が必要です。
声で勝敗が決まることもあります。
チームワークが重要
野球はチームワークが大切です。
個々の能力が高くてもチームワークが悪ければ勝つことはできません。
チームの統率をとるためにも声は大切です。
試合前のアップを見れば、強いチームか弱いチームか分かります。
アップで相手チームを委縮させるような声を出せるように頑張りましょう。
怪我を防止する
声には怪我を防止する役目もあります。
野手の中間に飛んだボールは、お互いに声を掛け合うのはもちろんだが、周りからの指示がないと交錯する危険があります。
過去には、選手生命に関わる大怪我をした選手がいます。
交錯すればボールを落とし、エラーになる可能性も高いです。
全員で声を掛けることが重要です。
野球の試合で出す声は、短く、大きく、はっきりと!
高校野球の甲子園では、ブラスバンド応援、観客の声援等で選手の声はかき消されてしまいます。
自分の声を仲間に伝えるにはコツがあります。
- 短く(野球用語に変換する)
- 大きく(最初の文字を強く発声)
- はっきり(野球用語に変換する)
初めは慣れないかもしれませんが、日頃の練習からやっていけば大丈夫です。
高校野球やプロ野球でも使われているので、高いレベルで野球をやりたい人は少年野球から慣れていきましょう。
- ファースト→ひとつ
- セカンド→ふたつ
- サード→みっつ
- ホーム→よっつ
- 盗塁した→にげた
- ランナーが飛び出した→ういた
ランナーの動きを見て投げる場所を指示するには、上記のような言葉が伝わりやすいです。
相手チームを野次るのは時代遅れ
一昔前の野球では、相手チームを野次るのが普通でした。
しかし、現代の野球ではご法度です。
むしろ相手が良いプレーをした時は称えてあげましょう。
正々堂々と勝負して勝つのが現代の野球です。
高校野球でも相手チーム選手に飲み物を渡したり、コールドスプレーで応急処置をする光景が多くなってきました。
相手チームを敬うことが大切です。
まとめ:たかが声、されど声
この記事では、野球に声が必要な理由について解説しました。
強いチームでは、必ず意味のある声が出ています。
声で勝つ試合もあります。
2024年、夏の甲子園では滋賀学園のキレキレダンスが話題になりましたよね。
ダンスだけじゃなく、スタンドから大きな声が出ていました。
滋賀学園の選手は「スタンドからの大きな声援が力になった」と話しています。
仲間を鼓舞する声ですね。
子供達に声の重要性を教えてあげましょう。
継続していけば自然と身に付きます。